PEGを行った直後の内視鏡写真。シリコン製のつばの中央にチューブの末端が開口している。
数ヵ月後の腹壁から見たPEG。皮膚の合併症もほとんどない。
栄養管理の面からみて,慢性疾患患者の栄養補給には,WHの発達で高カロリー輸液が可能となったが,一方で,経腸栄養つまり消化管の中に栄養を入れることがいかに重要な意味をもっているか,ということが時代とともにより明確となった。つまり,経静脈栄養のみでは満たし得ない生体反応があり,消化管の中に食餌が通ることによって,はじめて満足な機能が果たせるといった、人体に与えられた自然の摂理が,人間が生命を維持するために非常に重要な意味をもっていることが判明した。
この方法は,1979年米国ClevelandにあるCaseWestem Reserve大学の小児科医Gaudererと,内視鏡医Pons妙によって世に送り出された。日本人にあった術式とした「門田・上野法」が考案され,1982年に報告された。
さて,老年人口増加とともに,われわれはかつて小児の栄養管理について抱いた同じ問題を高齢者の患者のケアで抱えることになった。意識障害、囁下障害を有する患者が誤飲などによる肺合併症の防止の点で極めて優れた手技と考えられる。手技的には、胃内に内視鏡を挿入し光源が体表面から確認できる部位を局所麻酔下に穿刺し注射針内からガイドワイヤーを胃内に挿入し内視鏡下にスネアでガイドワイヤーを口腔から引き抜く。ガイドワイヤーを伝ってチューブを腹壁から引き抜く。とい簡単なもので所要時間は10分程度でほとんど侵襲はありません。全日本では年間10万件施行されています。植村病院では、現在まで80例を経験し手技的には安定した状態となっております。適応となる症例がございましたら御紹介いただきたいと存じます。
〒890-0008鹿児島市伊敷2丁目1番2号
TEL099-220-1730 FAX099-228-9740
HP:https://uemura-hospi.site.kagoshima.jp/
Mail:uemura-hospi@po4.synapse.ne.jp